巻 頭 言

   
「いのちの重さ」 会長 吉永 馨
  
   人の命は地球よりも重い、といわれています。その重い命も必ず終わりを迎え
  ます。命は有限ですから、それをいかに全うするかは人生最大の問題でありまし
  ょう。健康な人が突然ガンに侵されますと、備えがありませんから、自分も家族
  も周章狼狽し、うろたえるばかりで適切な対応ができず、有終の美を全うできな
  かったという事例が少なくありません。残された家族に長い後悔を与えることも
  あります。
   しかし、普段から生と死を学び、周囲も的確に支えますと、そのような状況に
  あっても生の豊かさと尊厳を全うできます。
   当会はそのために生と死を学んできました。それはガンにかかった場合に備え
  るだけではなく、普段の人生の理解と充実に役立ちます。また、生命が軽視され
  つつある現代においてその正常化にも貢献しているでしょう。
   地道な学びですが、これからもこれを継続し、家族のため、世のため、自分の
  ために学びを深めたいと存じます。

              
  
 ◆「アンドレとそのファミリー」
  〜アメリカのホスピス看護師キャラナ
   ンの著書より紹介〜
  (3人の子を持つ若い母親が、がんで
   亡くなるまでの在宅ホスピスケアの
   記録)
 ◆「生と死」のセミナーだより
  第109回セミナー
   「東北大学病院緩和ケアの発足から
    今日まで…実態と展望」
         講師 石上節子氏
  第110回セミナー
   「緩和ケア病棟における音楽療法と
    は」〜実父の看取り経験を通して
    の学びから〜
         講師 須佐涼子氏
  第111回セミナー
   「死別前と死別後と『心の危機に向
    き合う』」〜巡るスピリチュアル
    ペイン〜 講師 宮林幸江氏
  第112回セミナー
   「介護者を支える」〜体験と歴史か
    らのアプローチ〜
         講師 本村昌文氏
  第113回セミナー
   「がん患者・家族・医療者の心の回
    復力(リジリエンシ―)」
         講師 仁平義明氏
  第114回セミナー
   「癌ときどき晴れ」〜病になっても
    輝く人生を生きることができる〜
         講師 及川優子氏
 ◆「在宅ホスピスボランティア養成講座」
   リポート
   @在宅におけるソーシャルワーカーの
    役割と実際
         講師 成田憲史氏
   A死の不安とグリーフケア
         講師 大村哲夫氏
 ◆随想「いのち」は「宝物」 小松崇氏
 
※ 会報の詳しい内容をご覧になりたい場合は、仙台ターミナルケアを考える会事務局に
  お問合せ下さい。
 



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