巻 頭 言 「知と情」 会長 吉永 馨 生と死を考察する場合、知の立場と情の立場があります。知の立場から言えば、 死は必然です。生あるものは必ず終りがあるのですから、死は当然です。しかし、 情の立場から言えば、なぜ死ぬのか、なぜガンのような死病にかかるのか、納得 できません。知の理論を越えたところに情の世界があります。 「人はパンだけでは生きられない」と言われます。体の食べ物のほかに、心の 食べ物も必要だということです。体の食べ物を知の立場、心の食べ物を情の立場 と言ってもよいでしょう。 情の世界は没理論の世界ですから、知の立場のように万人に共通する明瞭なル ールがありません。迷いの闇にはまり込んだり、迷信の渦に巻き込まれたりする 危険があります。 知の世界と情の世界は別だといっても、両者の間に調和がなければなりません。 知は情を理解し、情も知を尊重し、バランスと取れた状況が望ましいのです。 それをどう達成するか、これが当会の課題で、20余年間学び続けてきたとこ ろです。しかしこの課題に最終結論はないのでしょう。今後も学び続けてまいり ましょう。 |
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◆2011年度定期総会報告 新役員紹介 ◆「生と死」のセミナーだより 2011年度定期総会特別講演 「こころ豊かに生きるには」 講師 吉崎泰博氏 第118回セミナー 「命の贈り物 歌と祈りの包み紙」 講師 松田牧人氏 第119回セミナー 「立花隆のビデオによる学習と シンポジウム」 講師 小笠原鉄郎氏 中保利通氏 ◆「在宅ホスピスケア」を選ぶとき |
◆活動紹介 「緩和医療現場へのボランティア支援 「心の相談室」の現場から ◆米国における症例研究 「デプレッション(うつ)」 ◆寄稿 「希望という名の…何か」 小笠原義道氏 ◆事務局長挨拶 氏家康夫氏 |
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